サンセベリアは、株分けと葉挿しの2つの方法で増やすことができます。難しそうに見えますが、基本を押さえれば初めてでも十分に成功できます。増えた株を別の鉢に飾ったり、大切な人に渡したりと、育てる楽しみがぐっと広がります。
植え替えのタイミングで株分けを同時に行う方法は植え替えの記事でも触れていますが、この記事ではより詳しく、発根のコツや失敗しやすいポイントまで踏み込んで解説します。
この記事でわかること
- 株分け・葉挿しの違いと選び方
- それぞれの具体的な手順とコツ
- 発根しない・腐ってしまうときの原因と対処法
- 斑入り品種を増やすときの注意点

サンセベリアを増やす2つの方法と選び方
サンセベリアには代表的な増やし方が2つあります。どれを選ぶかは、手持ちの株の状態や目的によって変わります。まず全体像を確認します。
2つの方法の比較
- 株分け……子株を親株から切り離す。成功率が高く初心者向け。斑も維持できる
- 葉挿し……葉を切って土に挿す。葉1枚から増やせるが発根まで時間がかかる
迷ったときは株分けが最も確実です。子株はすでに根を持っているため発根を待つ必要がなく、植え替えと同時に行えて手間も最小限です。葉挿しは株分けできる子株がないときに有効です。
いずれの方法も、5月〜9月の生育期に行うのが基本です。冬場は株の活動が止まっているため、切り口が回復できず腐ってしまうリスクが高まります。

株分けの手順|最も確実な増やし方
株分けは、親株のまわりに生えてきた子株(オフセット)を切り離して別の鉢に植える方法です。子株はすでに自前の根を持っているため、ほかの方法と比べて成功率が高く、植え替えと同時に作業できる効率のよさも魅力です。
子株の見極め方
子株が切り離せる目安は、親株の3分の1程度の高さになったときです。それより小さい子株は単独では育ちにくいため、もう少し成長を待ってから切り離します。

株分けの手順
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植え替えと同じ手順で株を鉢から取り出す
5〜6日前から水やりをやめて土を乾かしておくと、根を傷めずスムーズに取り出せます。詳しい取り出し方は植え替えの記事をご覧ください。 -
親株と子株のつながりを確認する
根をやさしくほぐしながら、根茎(ランナー)でつながっている部分を探します。無理にほぐさず、自然にほどける範囲で作業します。 -
根茎を清潔なハサミで切り離す
切る前にハサミを掃除しておくと、切り口からの菌の侵入を防げます。できるだけ根が均等に分かれるよう切る位置を選びます。 -
切り口を1日乾燥させる
切り口が湿ったまま植え付けると腐れの原因になります。日陰で風通しのよい場所に置いて、表面が乾いてから次の工程に進みます。 -
子株を適切なサイズの鉢に植え付ける
小さめのスリット鉢に水はけのよい土(多肉植物用など)で植え付けます。根元が鉢の縁より2〜3cm下に収まるよう高さを調整します。 -
たっぷり水やりして明るい日陰で管理する
植え付け後は鉢底から水が流れるまでたっぷり与え、1〜2週間は直射日光を避けた場所で養生させます。

葉挿しの手順|葉1枚から増やす方法
葉挿しは、健康な葉を切り取って土に挿す方法です。株分けできる子株がないときや、手軽に枚数を増やしたいときに有効です。発根まで1〜3ヶ月ほどかかりますが、葉が1枚あれば挑戦できます。
葉の選び方と切り方
葉挿しに使う葉は、健康で張りのある成熟した葉を選びます。黄ばんでいたり、傷がある葉は発根しにくいため避けます。
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葉を根元に近い部分から切り取る
清潔なハサミで葉の根元をカットします。葉の上下を間違えると発根しないため、切り取った直後に「下側」に印をつけておくと確実です。 -
5〜10cmの長さに切り分ける
1枚の葉を複数のセクションに切ると、1枚から複数の株を得られます。このときも上下を間違えないよう注意します。 -
切り口を1〜2時間乾燥させる
切り口が湿ったまま挿すと腐れの原因になります。日陰で風通しのよい場所に並べて乾燥させます。
挿し方と発根までの管理
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水はけのよい土に1〜2cm挿す
赤玉土や多肉植物用の土など、清潔で水はけのよい土を使います。深く挿しすぎず、自立する程度の深さで十分です。 -
明るい日陰で管理し、土が完全に乾いてから水やりする
直射日光は避けつつ、明るい場所に置きます。土を過湿にしないよう、表面が乾いたら少量の水を与えます。 -
1〜3ヶ月後、根と新芽の発生を確認する
葉の下から小さな芽が出てきたら成功のサインです。新芽がある程度育つまでは植え替えず、そのまま管理を続けます。
斑入り品種(バリエガータ)を葉挿しすると、斑が消えて緑一色の株になることがあります。斑を維持したい場合は必ず株分けで増やします。葉挿しは斑なしの品種か、斑が消えても構わない場合にのみ使う方法です。

うまくいかないときの対処法
増やしたのに変化がない、途中で腐ってしまった。そんなときは症状に合わせて対処します。
株分け|子株が根付かない・元気がなくなった
症状と対処
- 植え付けから数週間経っても新芽が出ない……しばらくは様子を見ます。株分け後は1〜2ヶ月ほど動きが止まることがあります。水やりを控えめにしながら待ちます
- 葉が柔らかくなってきた・株元がぐらつく……一度鉢から取り出して葉の根元と根を確認します。葉が柔らかくなっていたり、根が溶けていたら、健康的な部分を使って葉挿しに切り替えます

葉挿し|発根しない・途中で腐る
症状と対処
- 2〜3ヶ月経っても変化がない……葉の向きが逆になっている可能性があります。抜いて向きを確認し、正しい向き(切り口が下)で挿し直します
- 挿した葉の根元が黒ずんで柔らかくなった……腐れのサインです。すぐに抜いて腐った部分を切り落とし、切り口を1〜2時間乾燥させてから新しい土に挿し直します
- 葉がしわしわになってきた……水分不足か発根前の一時的な症状です。土が完全に乾いていれば水を与えて様子を見ます。発根後は自然に張りが戻ります
葉挿しは発根まで1〜3ヶ月かかります。変化がないからといって早めに抜いてしまうと、せっかく育ちかけた根を傷めます。葉が腐っていなければ、まずは待つことが大切です。
まとめ・チェックリスト
サンセベリアを増やすときは、まず方法を選ぶところから始まります。子株があれば株分け、なければ葉挿しという順で考えると迷いません。最後に方法別のチェックリストをまとめました。
株分けのチェック
- 時期が5月〜9月になっている
- 子株が親株の3分の1以上の高さになっている
- 子株に根がついている
- ハサミが清潔である
- 切り口を1日乾燥させた
- 植え付け後1〜2週間は水やりを控えている
葉挿しのチェック
- 時期が5月〜9月になっている
- 健康で張りのある葉を選んだ
- 葉の上下を間違えていない
- 切り口を1〜2時間乾燥させた
- 水はけのよい清潔な土を使っている
- 土を過湿にしないよう管理できている
うまくいかないときも、時期と乾燥さえ守れば次の挑戦で成功できます。新しい芽が土から出てくる変化を楽しみにしていてください。
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