ヒヤシンス、という花の名前を聞くと、水栽培のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。今でこそ、土を使わない水耕栽培はいろいろな植物で人気ですが、一昔前までは「水栽培といえばヒヤシンス」といっても過言ではないほど、水栽培の代表的なお花であったと思います。(最近は「水耕栽培」という言葉が主流ですが、あえてここでは「水栽培」という昔ながらの呼び方をしてみています。このレトロ感がたまらないのです。)

透明な器でゆっくりと白くきれいな根っこを伸ばし、そして小さな芽から花を咲かせる水栽培のお花。小学生のころ、はじめて育てたときのワクワクした気持ちを今でも思い出します。朝顔やチューリップのように、学校で育てる植物といえばスコップと植木鉢がつきものでしたが、水栽培という美しい花の咲かせ方があるということに心が高鳴ったものでした。その上咲いたお花はいい香りがして、わたしの大好きなお花のひとつになりました。学校で育てただけでは飽きたらず、家族に球根と器を買ってもらい、家でも育てた覚えがあります。ちょうどいい大きさならどんな器でも問題ありませんが、ぜひ根っこが伸びていくところを見ていただきたいので、水栽培ならば透明の器がおすすめです。

もちろん、土に植えて咲かせることもとても多いです。ホームセンターなどでも、いろとりどりの花のパッケージで、ヒヤシンスの球根がたくさん売られています。色のバリエーションも多く、たいてい色がわかるように球根が売られているので、好きな色の球根をたくさん植えるのもいいですし、いくつかの色を組み合わせて寄せ植えにするのもすてきですね。
球根を植え込む時期はだいたい10月から11月の秋ごろのため、過ごしやすい気候の時期に作業できるのもうれしいですね。寒い冬の間はじっと土の中で春を待ち、3月から4月にかけて、春のお世話をしやすい時期に花を咲かせてくれます。チューリップやスイセンなどと似て、すっとまっすぐに茎を伸ばす春らしいお花です。お花は小さなお花が集まって咲き、個性のあるかわいらしさがあります。栽培用の品種では、高さ20センチ前後になることが多く、小さすぎず倒れにくいくらいの程よいサイズ感も魅力です。

また、水栽培、土植えという楽しみのほかに、切り花として使われることもあります。ふわっとしたボリューム、アレンジや花束のアクセントになる華やかさ。センターにいなくても目をひく花姿は、どこか懐かしいようなあたたかさも感じさせます。
そして、ぜひともご紹介したいもうひとつの個性は花言葉。ほかのお花ではなかなか聞くことがない、「スポーツ」「ゲーム」といった花言葉がピンクのヒヤシンスにわりあてられています。ギリシャ神話に由来するといわれ、そのお話自体はじつは悲劇なのですが、言葉の解釈は自由。応援や勝利のお祝いの気持ちを込めて贈るにもぴったりのお花です。



