秋のイベントといえば、ハロウィンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。日本ではここ10年から20年くらいの間で大きく盛り上がり、今では定番のイベントとなったように思います。かぼちゃやおばけ、魔女やコウモリのデコレーションもかわいいですよね。心をつかまれる演出が、この季節にはいろいろなところにあふれています。

日付としては、毎年10月31日。起源は2000年以上前のアイルランド地方に遡るといわれています。もともとは、昔11月1日をカトリックの「万聖節(諸聖人の日)」としており、その前夜祭がハロウィンのはじまりだったようです。なお、現在はキリスト教で万聖節は祝われておらず、ハロウィンも正式な教会の祝祭ではありません。
現在のハロウィンといえば、華やかな仮装のイメージが強いですね。大人も子どももみんなで好きな衣装を着て楽しむようすは、テレビやSNSなどをにぎやかに彩っています。
仮装をした人が近隣の家を訪ね、「トリックオアトリート!(お菓子をくれないとイタズラしちゃうよ!)」と言ってお菓子をもらうという日本でもよく知られる楽しみ方は、アメリカのハロウィンの楽しみ方から来ています。伝統的な行事なので諸説ありますが、この10月31日には悪魔や亡くなった人の魂がその辺りを行き来していると信じられていて、彼らにさらわれたりしないようにこちら側も悪魔や魔女などに変装したものといわれています。

なんとなく魔女やスケルトンなど、ホラー寄りの仮装のイメージがあるのはこのためでしょう。いまでは、アニメのキャラクターや有名人など、仮装もさらに自由になってきました。毎年テーマを決めたり、その年に流行したものを取り入れたりと、楽しみ方はどんどん広がっているようです。

もうひとつ、かぼちゃおばけのイメージもあります。こちらは「ジャック・オー・ランタン」と呼ばれていて、カブやかぼちゃをくり抜いて顔を作り、中にろうそくを入れて火を灯し、ランタンとして玄関先に置くというのが伝統の飾り方のようです。
今や日本ではほぼかぼちゃですが、最初のアイルランドではカブが使われていました。ハロウィンがアメリカに伝わり、大きく広がっていったとき、アメリカではカブよりもかぼちゃの方が一般的で手に入りやすかったことから、かぼちゃのイメージがついたといわれています。
そのため、日本でもハロウィンのかぼちゃをイメージするとき、いつも食べている緑色の皮のかぼちゃではなく、西洋風のオレンジ色のかぼちゃが浮かんできますよね。

フローリストがハロウィンイメージのお花を用意するとなると、このオレンジ、紫、赤、イエローなど、秋らしさに加えてちょっぴりダークな世界観をめざします。
こうして人の文化とともに姿を変えながら、今もたくさんの人に愛されるハロウィン。家族やお友達と集まって、過ごしやすい秋の夜を楽しんでみてくださいね。
