ひんやりとした風が心地よい、秋のはじまり。これから冬へと向かうこの季節、あたたかな「ふわふわ・もこもこ」質感の旬がやってきます。服とかバッグとかマフラーとか、何かと「ふわもこ」に触れたくなるのは、この季節ならでは。肌寒さを感じる季節を、むしろあたたかく過ごすお楽しみですね。
さて、お花の世界にも、そんな「ふわもこ」質感を持ったお花があることをご存知でしょうか。その代表的なひとつ、「ケイトウ」がきょうのおはなしの主役です。

ベルベットのような、少しツヤのある布のような質感のお花。自然界でどうしてこうなったのか、と思うような少し不思議なお花です。また、秋に映える鮮やかな色合いも魅力的。レッド!オレンジ!イエロー!ピンク!と、思わず「!」をつけて呼びたくなるような、はっきり鮮やかな暖色のお花であることが多いです。「ケイトウ」は漢字で書くと「鶏頭」。鶏の頭にあるトサカをイメージしてこう呼ばれています。形は毛糸玉のような丸いものだけでなく、ふさふさの魔法の箒のような形のものも多く見られます。ハロウィンのデコレーションにもぴったりです。

色もきれいで個性的なケイトウのお花、ぜひお家でも飾ってみていただきたい。まずはガラス瓶に1、2本のケイトウが挿してあるだけでも十分絵になります。存在感は抜群ですから、少ない本数でもさみしいということはないでしょう。もしもう一声、と思うなら、道で拾ったような葉っぱのついた木の枝がとても合います。秋らしく紅葉した葉なら100点満点。お店に花材を探しに行く場合は、実のついた枝、すすき、ちょっと落ち着いた色のグリーンも似合います。花瓶の足元に松ぼっくりやどんぐり、栗、小さなカボチャなどを転がしておくのもおすすめ。一瞬で、お部屋の中に秋の色が加わってくれます。

切り花としてのお世話のコツも、とくべつなことはありません。夏に比べると水も傷みにくいので、2日に一度くらいの水換えで様子を見てみましょう。水に浸かる部分にある葉っぱは外しておくと、水の傷みがかなり軽減されます。ケイトウの葉っぱは、下向きに引っ張ると茎がいっしょについてきてしまうことがあるので、軽い力で上に向かってちぎるようにするのがポイントです。また、きれいな茎で水を吸い上げられるよう、水換えのときには茎を下から少し切っておくのもよい工夫です。茎を切った時の感触がシャキッとしていたら、茎がきれいな状態になっているはずです。

もし、お花屋さんでケイトウを見つけたら、まずはその個性をワクワク観察してみてください。お気に入りを見つけたら、ぜひ気軽に手にとって、お部屋や身近な場所にお迎えしてみることをおすすめします。色も形も質感も、数あるバリエーションの中から、あなたがどんなケイトウを選ぶのか、とても楽しみです。

