ラナンキュラスのおはなし

春といえば、いわずと知れたお花の季節。1年を通してたくさんのお花と触れ合えるようになった現代でも、やはり春といえばカラフルなお花のある風景を思い浮かべます。足取りも軽く歩き出したくなるような、あたたかさと華やかさがあるとくべつなシーズンがすぐそこまで来ています。

そんな数ある春のお花の中から、きょうはラナンキュラスのおはなしを。ラナンキュラスのファンはものすごく多く、たくさんの人に愛される本当にかわいらしいお花です。特徴はバラのようにいくつも花びらが重なったふんわりとした花姿。

また、バラに比べても線が細く繊細で、こまやかな可憐さが目をひきます。見るからに大切に扱いたい、守ってあげたいとさえ思ってしまう魅力があり、春のアレンジメントや花束にも好んで使われています。実際に手に取ってみるとわかるのですが、花びらがとても薄く、砂糖菓子のように軽やか。そっとさわってみると、シルクのような手触りに驚いてしまうほどです。

ラナンキュラスの花

和名は「ハナキンポウゲ」といい、漢字で書くと「華金鳳花」。日本には明治時代の中ごろに渡来しましたが、人気が出てきたのは昭和年代だといわれています。きっと、軽やかで美しいお花を見た明治時代の日本人は、空想上の鳥である鳳凰が華やかな羽根をなびかせて楽しそうに飛びまわる姿をイメージしたのでしょうね。少しの風でも揺れる小さなお花、たしかに天女の羽衣のような美しさがあります。

ラナンキュラスが属するキンポウゲ科のなかまには、アネモネ、クリスマスローズ、デルフィニウムなど、これもまた人気のお花たちが並んでいます。

アネモネ科の仲間

付け加えますと、わたしたちのよく知る「ラナンキュラス」という名前は、じつは「カエル」という意味だそうです。ラナンキュラスの葉っぱの形がカエルの足に似ているから、とか、キンポウゲ属のお花の多くが湿気のある土を好むからともいわれています。あえて葉っぱに着目して、「カエルの足っぽいからこのお花カエルって呼ぼう」というセンスもおもしろいですね。なお、いまの日本に出回る園芸用のラナンキュラスは、基本的に湿気は好まず水はけの良い環境が必要なので、栽培にチャレンジされる場合は気をつけてくださいね。

ラナンキュラスは品種が豊富で、色も形も数えきれないほどあり、まだまだ新品種が生み出され続けています。たくさんの色のラナンキュラスをそろえたフラワーショップをのぞくと、まるでメイクパレットを見たときのような、明るくワクワクするような色合いが広がります。本やインターネットにもすばらしい写真でたくさん紹介されていますが、ぜひ一度実際に目にしていただきたいなと思います。

ラナンキュラス

人気のお花らしく花言葉もたくさんありますが、わたしのお気に入りは「晴れやかな魅力」。寒い冬を越えて春に咲くこのお花は、きっと今までもたくさんの人の心に晴れやかな喜びを贈り続けてきたことでしょう。

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