新しい年を迎える1月、お正月をイメージするとき、門松を思い浮かべる方も多いと思います。会社や百貨店などでは、背丈よりも大きい立派な門松を目にすることができますね。いかにもお正月を感じることができ、おめでたい雰囲気を高めてくれる縁起物です。
現代でよく目にする門松の形では、真ん中に立てられたまっすぐな竹の存在感が大きいですが、その名の通り本体は「松」だと言われています。松と竹の組み合わせに、「松竹梅」から梅の花や造花を飾ることも多いですね。

冬場でも青々とした葉の常緑樹である松は、長寿の象徴。節目のある竹は、しっかりと長く続く人生や、まっすぐな若々しさを連想させます。また、紅白の梅は、お花の少ない冬にもきれいな花を咲かせる貴重な植物。今や温室などの技術があるので、年中きれいなお花を目にすることができますが、そうではなかった時代にはとても目を引いたことでしょう。このようにおめでたい植物を豊かに集め、十二支や縁起物の飾りなどを一緒に置けば、華やかな空気が玄関を包みます。

年末年始お休みのお店や会社に、「謹賀新年」などの挨拶の言葉と門松の絵が描かれたポスター貼られているのも見かけますが、あれもただのポスターではなく、「門松用紙」という門松の代わりのなるものです。
さて、この門松ですが、年の初めに家を訪れる歳神様を案内する役割があると言われています。「このお家にぜひお越しください」という看板のようなものですね。玄関周りや家を大掃除できれいにし、晴れやかに門松を飾れば、幸せをお迎えする準備はばっちりです。
昔は各家で飾ったものですが、最近はマンションなども多く、家の作りもコンパクトになってきているので、そこまで大きな門松を飾るわけではないお家も多いでしょう。
もちろん、造花の飾りやフラワーアレンジメントを飾るのもすてきです。クリスマスが終わると、お正月用に和風の小物を使ったアレンジメントもたくさんお店に並ぶようになります。生花でも造花でも、松竹梅のモチーフなどが入っていると、より門松らしくなりますね。

ほかにも、お正月に使われる植物として、南天・葉牡丹などはそれ自体も縁起の良い意味を持ち、冬の季節によく似合います。小さなアレンジメントであれば、かえって自分好みにカスタマイズもしやすいもの。歳神様が思わずお家に立ち寄りたくなるような、幸せあふれるお花を用意してみましょう。

昔から続いてきた新しい年を迎える慣習に、今を生きるわたしたちのアイディアを少々加えてみましょう。新しい年にしあわせをおくる、世界にひとつだけのラッキーアイテムができあがります。
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