パキラの育て方・選び方ガイド|水やり・置き場所・季節ごとの管理ポイントを徹底解説

パキラは、緑の葉の手触りや幹の雰囲気が穏やかで、インテリアにもなじみやすい観葉植物です。初心者にも比較的育てやすいため、はじめてやギフトにもよく選ばれます。

基本情報 アオイ科( Malvaceae ) Pachira 属
学名: Pachira glabra
鑑賞価値 手のひらのような複数枚の葉(5~9枚程度)が放射状に広がる葉姿や、滑らかな幹・緑色の幹肌が清潔感と自然の雰囲気をもたらします。
育てやすさ 光・水・温度いずれも大きな手間がかからず丈夫です。
特に室内で育てやすく、初心者でも始めやすい観葉植物です。
置き場所 直射日光は避け、明るい半日陰~明るい間接光が当たる場所が望ましいです。
室内で風通しのよい窓際などが適しています。
水やり 土の表面が乾いたらたっぷりと与え、鉢底から流れ出るくらいが目安。
夏は頻度を多めに、冬は控えめにすることが大切です。
温度・湿度 暖かく、湿度のある環境を好みます。耐寒性は強くなく、一般に最低10℃以上を保つことが推奨されます。
空気の乾燥も苦手ですが、過湿にも注意。
パキラ

パキラ

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パキラはどんな観葉植物?

パキラ(Pachira glabra)は、アオイ科の熱帯~亜熱帯出身の常緑樹です。原産地は南アメリカ東部など、水辺や河岸沿いなど湿り気のある環境も含む地域です。

若いうちは鉢植えで比較的小型ですが、自然状態では非常に大きく育つこともあります。葉は掌状(手のひら型)で複数枚の小葉が集まり、幹は滑らかで緑があり、幹の基部が少しふくらみます。

その見た目の清潔感や葉の広がり、樹形のおしゃれさから、部屋やオフィスのインテリア植物として人気が高く、ギフトとしても選ばれることが多い品種です。耐陰性もある程度ありながら、適度な光があるとより葉色や成長がよくなります。


パキラの選び方

パキラを選ぶときは、仕立て方(編み込み/単幹)サイズ(号数) を基準にすると、お部屋に合う観葉植物が見つかりやすくなります。ここでは、初心者の方でも選びやすいポイントをわかりやすく解説します。

1. 仕立て方で選ぶ

パキラの仕立て方は大きく分けて 「編み込み」「朴(単幹)」 の2タイプがあります。それぞれ見た目の雰囲気や特徴が異なります。

編み込み(4本仕立て)

複数の幹を編み込んだ人気のスタイルで、均整のとれたフォルムが魅力です。

・観葉植物らしいまとまりのあるシルエット
・葉が茂りやすく、ボリュームが出やすい
・7号・8号など大きめサイズも豊富
・インテリアに馴染みやすく初心者にも人気


朴(一本仕立て)

すっきりとした一本幹で、自然な雰囲気が特徴です。

・シンプルで“自然の木”らしい雰囲気を出したい人向け
・幹の形に個性があり、唯一無二の表情を楽しめる
・軽やかで圧迫感が少ない
・サイズは小さいものが多い


2. サイズで選ぶ

号数は鉢の直径を表す基準で、置く場所の広さ・飾りたい雰囲気 に合わせて選びます。

5号(高さ30cm程度)

コンパクトで扱いやすく、初めてのパキラにもぴったり。

・デスク・棚・カウンターに置ける手軽さ
・ワンルームや狭めのスペースでも飾りやすい
・小型の観葉植物を探している方に最適
・初めての観葉植物として扱いやすい


7号(高さ80cm程度)

程よい存在感があり、リビングに置く中型サイズとして人気。

・床置きでもバランスよく飾れる
・葉のボリュームが出やすく管理も容易
・「大きすぎず、小さすぎず」のサイズ感を求める方に


8号(高さ120cm程度)

しっかりとした存在感がある大型タイプ。

・店舗・オフィス・広いリビングに最適
・部屋の主役になるインテリアグリーンとしておすすめ
・大きめの観葉植物を探している方に



水やりはどうしたらいい?

土の表面が乾いてきたら水を与えるのが基本です。あまり頻繁ではなく、乾き具合を見て調整します。

与える量は、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり。受け皿にたまった水はそのままにせず捨てるのが根腐れ防止になります。

春~夏(およそ4~10月)
成長期のため水やり頻度を少し多めにしてください。屋内の環境や鉢の大きさ・土質によって1週間に2〜3回が目安になることもあります。

冬(11月~3月)
生長が緩やかになるため、水やりを控えめに。土が乾きにくいため、土が乾いてから数日あけてから与えるなど慎重におこないましょう。

冬は水の温度にも注意してください。冷たい水は根を傷めることがあるため、室温にならした水をあたたかい時間帯にあげてください。

葉水(霧吹き・シャワーなどで葉や幹に水をかけること)を時々行い、葉の乾燥防止やホコリ除去、害虫予防に役立てるといいです。特に冬の暖房で乾燥する室内では有効です。



長く楽しむためにはどうしたらいい?

以下のポイントを押さえると、パキラを何年も元気に育てられます。

1. 光を十分に確保すること
明るい間接光、できれば午前中のやさしい直射光か明るい半日陰が良いです。暗すぎると葉の色が薄くなったり、幹がひょろひょろしたりします。

2. 温度管理を怠らないこと
最低気温温度が10℃を下回らないようにしましょう。冬の窓際や冷気の入りやすい場所を避けてください。

3. 湿度もほどほどに保つこと
空気が乾燥すると葉が傷みやすいので、葉水や加湿器などで湿度を保てる環境を整えると安心です。

4. 鉢替え・用土のメンテナンス
根詰まりすると生長が悪くなるので、2~3年に一度は少し大きめの鉢へ植え替えましょう。用土は水はけの良いものを選びましょう。

5. 肥料の与え方
成長期(春~秋)に液体肥料または緩効性肥料を適量与えると葉つやや成長が良くなるります。冬は休眠期と考えて肥料を控えるましょう。



植え替えはいつする?

適期は春から初夏(だいたい5月~9月ごろ)です。

植え替えは、現在の鉢が根でいっぱいになっていたり、水の切れやすさが変わってきたりしたら行います。鉢よりもひと回り大きめのものを用意するとよいです。 

植え替えの際は、傷んだ根を取り除き、根をほぐしてから新しい土に植えると、根張りが良くなります。植え替え後はたっぷり水を与えて湿らせてあげます。



どれくらい大きくなる?

鉢植えの場合、室内では数年で高さ1〜2メートル程度になることがありますが、管理・剪定次第でコンパクトに保つことも可能です。

自然環境下や非常に大きな鉢・屋外で育てると、かなり大きく育ち、高さ10メートル以上になることもあるようです。原産地では樹高 9〜17mに達したという報告があります。



夏越し・冬越しはどうしたらいい?

パキラを元気に育て続けるためには、季節ごとの環境に合わせた工夫が欠かせません。特に夏と冬は気温や湿度の変化が大きく、置き場所や水やりの仕方を誤ると弱ってしまうこともあります。

夏は強い日差しや高温による葉焼け・蒸れに注意し、冬は冷え込みや乾燥から守ることが大切です。



さいごに

パキラは「おしゃれで自然な雰囲気」を部屋にもたらせてくれる、とても魅力的な観葉植物です。インテリアとしても、初心者の練習用としてもおすすめできる品種です。ギフトとしても見栄えが良く、管理が簡単なので喜ばれやすいです。

ただし、「寒さ」「直射日光」の2つは弱点になりやすいので、このあたりを意識して育てることで、長く元気に楽しめます。もしどこかで調子が悪くなったら、まずは光・温度・水やりのバランスを見直してみてください。

植物はひとつひとつ個性があるので、「うちのパキラはこういう場所が好きみたいだ」という観察を重ねることも、楽しみのひとつです。

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