9月の花贈りイベントといえば、敬老の日。夏が過ぎて少し過ごしやすい気候になり始めることなので、お花を贈るのも安心な季節です。
現在、日本の法律で制定されている敬老の日は、9月の第3月曜日。日付は年によって変動します。2002年までは9月15日に固定されていましたが、それ以降は土日と合わせて3連休になる、いわゆるハッピーマンデー制度により現行の形となりました。土日や祝日がお休みになるお仕事の人やご家族にとっては、おじいちゃんやおばあちゃんのお家に遊びに行きやすい連休ができたということですね。
この時期のわたしたちフローリストはというと、多くの花屋で敬老の日は大きなイベントであるため、いつもよりたくさんのお客さまをお迎えしています。
さて、母の日といえばカーネーション、夏の季節の父の日はひまわりなど、定番のお花がありますが、敬老の日の定番はどんなお花だと思われますか?フローリストの思う敬老の日の大定番は、リンドウのお花なのです。

色のバリエーションは、きりっとした濃い紫、優しい淡い紫、ピンク、白など。敬老の日らしい少し和風な雰囲気を出すこともできますし、すっとまっすぐなお花の姿は、主張が強すぎることもなく、それでもしっかりとした存在感を持ってアレンジメントや花束全体をまとめてくれます。
また、リンドウの根は昔から漢方薬として用いられてきており、健康や長寿を思い起こさせるお花でもあります。いつまでも若々しく、元気でいてねというメッセージをお花に込めてプレゼントなんてすてきですね。

もちろん人の好みによるものですが、敬老の日のお花は、どちらかというとパキッとした鮮やかな明るい色が人気。原色に近いお花を何種類か取りあわせて、華やかにお作りすることが多いです。紅葉や秋晴れの空など、じつはとてもカラフルな季節である秋のイメージもあり、暖色を中心とした色とりどりのお花がよく似合います。
もちろん、おじいちゃんやおばあちゃんの好きな色をご存知でしたらその色がいいですよね。この機会に、好きな色、好きなもの、インタビューしてみるのも最高の時間でしょう。

もし植物を育てるのが得意なおじいちゃん・おばあちゃんであれば、鉢植えのお花や観葉植物もおすすめです。「幸福の木」ドラセナや「発財樹」パキラなど、観葉植物の意味も込めて贈るのもいいですね。
切花がお好きな方には、花瓶や花はさみなど、グリーンライフに関わるグッズも。また、お花とセットでお菓子や小さなギフトも人気です。ぜひ、いっしょにお花をさわったり、お菓子を食べたりするところをイメージしながら選んでみてください。

敬老の日は、晴れやかに、華やかに。気持ちのよい秋風を感じながら、楽しい時間にしたいものですね。